Q. 今回、ゲームではありますが、久しぶりにキャラクターを演じられていかがでしたか。

菊池さん
発声がちょっと特殊っていうのもあって、声が出るか家で練習してたら喉を痛めちゃって…声が出ないかもと思っていたのですが、現場では全然喉も痛くならないし結構楽々と出ちゃって、なんだろうこれはと思いました(笑)

-本番だとキャンチョメが宿るんですかね(笑)そんな感じは全く見受けられなかったです。

高橋さん
そんな感じは見受けられないですよ、昔と全然変わらない。本当にキャンチョメそのままじゃないですか。で、フォルゴレさんは、名曲のおかげで何度か触れ合う機会があったりしましてね。プライベートでもカラオケで「チチをもげ」を入れちゃいますし(笑)キャラクター自体に触れることはそんな久しぶりではなかったんですが、キャンチョメと掛け合いで収録をさせていただくって本当に何年ぶりですかね。セリフって、切り取った単品のセリフではなくて、やっぱり掛け合いで生まれてくる言葉なんだなと思います。今日、キャンチョメとの掛け合いでセリフが言えて、本当に嬉しい時間を過ごさせていただきました。

Q. 久しぶりに再開したキャラクターに声をかけるとしたら何と言いますか?

菊池さん
そうですね。元気だったかい?と言いたいです。いじめられているんじゃないかとか、調子乗ってないかとか気になって。 お菓子とかすぐ拾っちゃうから簡単に捕まっちゃうんですよ。心配ですね(笑)

高橋さん
エンタメ業界に長くいさせていただくと、フォルゴレの偉大さっていうのをすごく痛感しているので、本当に尊敬してますと言いたいです。あのプロフェッショナル精神、ファンサービス精神の徹底した凄みっていうのをフォルゴレから感じることができます。華やかな表舞台だけでなく、病院にいる子供たちへの贈り物をずっと気にかけていて、なにより道端で雨の中ダンボール箱に入ってたキャンチョメを拾い上げたり、このホスピタリティは並の人間じゃできない、魔物のパートナーにふさわしい人だったんだなって改めて思いました。

Q.アニメ収録当時や今回ゲームでキャラクターを演じるうえでこだわった部分はどこですか。

菊池さん
キャンチョメは、知能もそうですが見た目の設定が5歳くらいと言われていたので、どうやったらその5歳を表現できるかを考えていました。こんな大人がやってるわけですからね。 あと先程も言った特殊な発声法でしたので、 「何とかだぞ!」って「ぞ」を入れることで5歳児に戻った感じになりました(笑)

高橋さん
フォルゴレを始めて20年ほどになりますけど、新人とは言えないまでも、当然ベテランの域でもないその当時の自分の精一杯を使って、世界的大スター感を出そうと必死でやっていました。あのときの新鮮さとか、一生懸命さっていうのを忘れないように臨ませていただきました。

Q.アニメ収録当時の思い出として、思い入れのあるシーンなどがあればぜひここで改めて教えてください。

菊池さん
僕はもともと別役でオーディションを受けに行ったんです。そしたらいきなりキャンチョメのセリフを渡されて、もう訳がわからずでしたね。 歌もあったのですが、歌詞しかなかったので、自分でメロディを作って「鉄のフォルゴレ」を歌ったりしてたもんですから、まさかキャンチョメ役で受かるとは思わなかったですよ。ハチャメチャにやったもんですからね。結構苦労しながら試行錯誤して収録してました。一番思い入れがあるのは、やはり最初にキャンチョメが出てきた回ですよね。本当に、はい、大変でした(笑)

高橋さん
思い入れと言うと初登場の回が一番インパクトがありますし、「チチをもげ」も初登場ですし、全部詰まってますよね。もう一つ挙げるとすると、新しい呪文を初めて唱えるとき、です。最初のポルクで大砲に擬態したけど何にもないってところから、キャンチョメが新しい術を覚えて成長したときの、やったなキャンチョメすごいぞ、偉いぞ、よく頑張ったねっていう気持ちを込めて、コポルク、ディカポルク、ディマ・ブルクって新しい呪文を叫んでいました。子供の成長を喜ぶ親の気持ちっていうのは、きっとこういう感じなんだろうなと思いながらやらせていただいてたし、自分が親になった今としては、自分の子供がテストで100点取ってきて、わーって喜ぶときと同じなのかなと思ったりとかして。今思えばあのときのセリフって当時の20年前の俺でもすごく気持ちを込めて言ってた気がします。で、その後の期待外れだった時のがっかり感とのギャップですよね、毎回毎回感情の起伏の激しいアフレコだったんで、思い入れも思い出もいっぱいあります(笑)

Q. アニメ収録当時のお互い(キャスト同士)に対しての思い出やエピソードはありますか。

菊池さん
本当にね、フォルゴレ大好きでね。乳首が真っ黒になるところとか、歌ってあげるとすぐ立ち上がるところとか全部が思い出なんです。僕が映像的に思い入れがあるのは、あるシーンでズボンが破けてお尻が丸出しになるシーンです。 お尻だけ「ピクっ」ってなるんですよ。あれがすごい可愛くて、可愛いと思いながら見てました。本当に可愛いんですよ(笑)

高橋さん
キャンチョメが成長するとき、パパ100点取ったよって言ってくれるような、満面の笑顔で僕できたよって言ってくれるかわいさが一番記憶に残っています。その後のガッカリ感とのギャップも含みではありますけど。キャスト同士で言うと、菊池さんって人当たりがいいし、すごく優しい先輩で、それも当時からずっとそうでした。他のキャストの方に、キャンチョメ声がつらそうだねとか、キャンチョメってなんか声高くて大変そうだねと心配されても、いざマイクの前に立ったら全然ブレない、堂々とした芯のあるキャラクターを自然と演じられていました。そういう先輩の姿を見て、自分もそうならなきゃいけないなとか、フォルゴレの方が動きとか派手なセリフとか多いけど、大スターだからブレないものがあるはずだし、俺もそうなんなきゃなって、憧れていた部分ですね。尊敬する大先輩です。

Q. 自分やパートナー以外で好きなキャラクターはいますか?理由も教えて欲しいです。

高橋さん
一人しか思い浮かばない(笑)

菊池さん
若本さんじゃない?(笑)

-ビクトリームですね?(笑)

菊池さん
そうなっちゃうと思うんですけどね。あと僕は高木渉くんが演じたウンコティンティンもすごい好き(笑)。

高橋さん
あとは、ゲームでプレイしたいキャラクターだとすれば、やっぱりガッシュ、清麿コンビですね。20年も経ったので、自分でプレイする中で追体験をしていって、いろんな仲間たちに出会っていきたいなっていう気持ちが大きいですかね。

Q. このゲームでガッシュベルの存在を知る方もいるかもしれません。そんなお客さまにガッシュってこういう作品だよって教えるとすれば何と伝えたいですか。

菊池さん
特殊な能力を持った魔物の子供と、そのパートナーとなる人間の絆の物語。っていうのがまともな説明ですかね。そんな中にも変な魔物や人間もいるぞっていうね。いろんな意味で、悪い人間もいれば面白い人間もいる。

高橋さん
そういうことですね。友情と絆、出会いと別れの物語ですね。全米が泣いた感動巨篇。本質はそうだと思います。すごく重いテーマを内包しているのに、雷句先生のギャグセンスとか、絵のタッチでそうとは感じさせず、明るく楽しく見ることのできる、そういう一大巨編だと思います。

Q. 逆に、ずっとガッシュファンでいてくれるお客さまに向けて一言お願いいたします。

菊池さん
そうですね。皆さんがずっと好きでいてくれてたおかげで、またこうして会うことができるわけなので、その気持ちが僕らはとっても嬉しいです。ずっとそのままの気持ちでいてくれれば、また次の機会にね、また違う形で広がっていけると思うので、これからもずっと好きでいてください。っていうね。

高橋さん
作品の中のキャラクターたちは、永遠、永久に皆さんの仲間であり続けますので、これからもお互い良い絆を守っていきましょう。

Q.最後にこのゲームに興味を持ってくださるお客さまに向けて一言お願いいたします。

菊池さん
このゲームをきっかけに、更に盛り上がってもらえたら嬉しいです。それによって僕も皆さんと一緒に盛り上がりたいですね。ガッシュの世界がさらに広がってくれれば嬉しいなと思います。

高橋さん
このゲームをきっかけにガッシュベルを知ってくださるならばこんなに嬉しいことはありません。こんなに素晴らしい作品をまだ知らないなんてもったいないので、このゲームを作ってくれた制作のスタッフの皆さんに感謝したいと思っています。僕たちの感謝の気持ちを皆さんと一緒に分かち合うことができれば嬉しいです、これからもよろしくお願いします。