Q.今回、ゲームではありますが、久しぶりにキャラクターを演じられていかがでしたか。

石田さん
ゲームなので内容が凝縮されてるってこともあって、ピックアップされてるセリフも濃いところだけやってるなって(笑)そここそがウォンレイとリィエンの関係のエッセンスなんですね。そういうシーンやセリフを改めてやることで、あーこうだった、とかアニメ収録当時のことがすごいフラッシュバックして。おかげさまでやる方としてもわかりやすかったっていう印象です。

池澤さん
いただいた台本には絵がついてなかったのですが、自分には絵が見えましたね。リィエンの前に立ってたウォンレイの背中、それを見ながらセリフを言ったりとか、多分こういう顔してるんだろうな、今こういうところに2人はいるんだろう、みたいなのが、自分の中できちんと再現できました。これだけ時間が経っていても思い出せるってことは、それだけ大事な作品だったんだなって、改めて思いました。

Q.そして、久しぶりに再開したキャラクターに声をかけるとしたら何と言いますか?

石田さん
アニメの方では最後やられてしまっていたので、復活できてよかったねって(笑)

池澤さん
確かに(笑)このゲームの中では2人はずっとラブラブで一緒にいられるから、何か夢のような状況ですよね。そう考えると、本当良かったねって!

Q.アニメ収録当時や今回ゲームでキャラクターを演じるうえでこだわった部分はどこですか

石田さん
アニメのときは、それほど注意してやってたわけじゃないんですけど、改めてやってみて他の登場人物と比べると、ウォンレイはガッシュの世界の中では落ち着いてる方なんだなって思いました。だから、大人になろう、落ち着こうって思ってやってました。テンションあげちゃうと、差別化できないっていうか、テンション勝負では明らかに勝てないキャラクターなので。

池澤さん
ちょっとおかしいキャラクターたちばっかでしたものね(笑)リィエンは落ち着いてるっていうよりは、ずっとハートマークが付いてるって感じなんですけど、今回の収録でウォンレイの名前呼ぶとき、「すみません、ハートマークは半分ぐらいにしてください」ってリテイクいただきました(笑)ちょっとモリモリになっちゃって、ついつい出ちゃいました。

Q. アニメ収録当時の思い出として、思い入れのあるシーンなどがあればぜひここで改めて教えてください。

石田さん
改めて当時の映像とか見せてもらって、忘れていたけどこういうシーンあったなってひっかかったのが、ウォンレイとリィエンが恋人同士っぽいような感じを醸し出してるところで、小鳥を助けてあげるときにリィエンを担ぎ上げたときに「重い」って言葉が口をついて出ちゃう。ウォンレイのくせに女の子1人担いだだけで重いって言うんだ、おまえ力あるんじゃないのかってツッコミたくなる。でも、思わず言っちゃったんだろうなぁ。それに怒るリィエンっていう定番のやり取りも、今それなりに年齢重ねた自分から見ると、あぁ若いっていいねって(笑)そんなところが改めて印象に残りましたね。

池澤さん
毎週台本いただくじゃないですか。でも次の週の分を読んでも意味がわかんないんですよ。若本さんがやっていらっしゃるビクトリームとか、もうあまりにも素っ頓狂で、何が行われるのかちっともわかんない。でも現場に行って次の週にみんなのアフレコ見てると、それがちゃんと再現される(笑)すごいな声優っていつも思ってました。ものすごいギャグのところと、ウォンレイとリィエンみたいな、すごくシリアスで大事なものをきちんと伝える熱さを持ったシーンと、その振れ幅が凄まじい作品だったなと改めて思いますね。

Q. アニメ収録当時のお互い(キャスト同士)に対しての思い出やエピソードはありますか。

池澤さん
私、本当に純粋にウォンレイガチ推し勢だったので、毎回スタジオにいるのが幸せで、漫画でも自分の好きなシーンとか100回ぐらい読んでいて、スタジオで演じるときもこれを演じ終わったら私は死ぬんじゃないかなって思ってたぐらいだったんです。今日もご一緒できるって聞いて、生きてるといいことってあるんだなって(笑)

石田さん
本当にありがたいですよね。ウォンレイが揺らいではいけない、揺るがないポジションにいると言われているけど、池澤さんがやられているリィエンこそ、ウォンレイに対しての態度が全然揺るがないところがあって、キャラクターがキャラクターに対して思いをぶつけているというのは重々承知してるんですけど、こんなこと言われてる、こんなに愛されてるっていうのが自分と勘違いしそうっていうのがあって、僕は恥ずかしいなって思ってたなって。恥ずかしいっていうのとは違うけど、なんか勘違いしないようにっていうのは当時ありましたね。モテてるのは俺じゃ無い。ウォンレイだと(笑)

Q. 自分やパートナー以外で好きなキャラクターはいますか?理由も教えて欲しいです。

石田さん
プレイアブルキャラクターになってるのかわからないんですけど、ビクトリームとかは絡むところがなかったんですよ。若本さんすごいよっていう話は現場で何度も聞いていたので、ゲームの中だけでもプレイできるのであれば、操りたい、っていうか喋らせたいみたいな気持ちはあります。

池澤さん
自分で操りたいで言うと、ビクトリームとは別のベクトルでやってみたいのはブラゴ。自分がブラゴになれるって楽しいんだろうなって思いますね。ビクトリームと会話させてみたりとかキャンチョメとあったときどうするんだろうとか。そういうIfがゲームの中でできるといいですよね。日常会話をするブラゴとか何話すのか想像ができないです(笑)

Q. このゲームでガッシュベルの存在を知る方もいるかもしれません。そんなお客さまにガッシュってこういう作品だよって教えるとすれば何と伝えたいですか。

池澤さん
人生を変えるかも知れない作品です。ガッシュを知ることによって、その後の人生の中でつらいこととか嫌なことがあっても、キャラクターたちのセリフで背中を押してもらったり、もう1回立ち上がることができたり、戦う決意を決めたりできる瞬間が、私達の人生の中でもあると思います。だから、この作品の熱量や強さに触れることが、きっとあなたを変えることになると思います。

石田さん
現時点でガッシュベルに触れたことがないってことは、若い人たちが多いと思うんですけれども、でも、コメディー感とかギャグとかは、時代に影響されて古びるようなものじゃない、今の人にも刺さるようなやり方で盛り込まれてると思うんですよ。キャラクターの持ち味の濃さっていうのは、今でも別にセンスが古いと言われるようなスタイルのものではないと思うので、知らない人でも一旦蓋を開けてみれば、あぁ面白いって引き込まれると思うんです。だからまず触れてもらうことが大事だと思うし、ゲームがそのきっかけになるのは良いことなんじゃないのかなと。ここからコミックス読んでみようかみたいなことにも繋がるでしょうし、アニメを見ることにも繋がると思うので、入口としてすごくいいんじゃないかなと思います。十分自信を持っておすすめできる作品です。

Q. 逆に、ずっとガッシュファンでいてくれるお客さまに向けて一言お願いいたします。

池澤さん
ありがとう、ですよね。さっき、この作品はあなたの人生を変えると思うって言ったんですけど、その人たちの心の中にはウォンレイを守る背中だったりとか、ガッシュの決意だったりとか、キャンチョメとか情けないんだけど、ここ一番で本当に頑張って覚悟を決めて、強く一歩前に出るっていう姿が絶対残ってると思うんです。一緒にここまでキャラクターたちと歩んできてくれたのかなって。だから、ずっとずっと応援してくれて本当にありがとうって気持ちですね。

石田さん
大人になって趣味とかも多様になったり変化してきて、自分が多感な時期にともに過ごしてきたガッシュベルの世界から仮にしばらく離れていたとしても、改めて触れさえすれば一瞬であの頃っていう青春に戻れると思うんですよね。こんなんあったっていう記憶が当時に気持ちを戻して、心の中に溜まった澱を綺麗に掃除できて、ストレス解放になるんじゃないかなって(笑)無条件に馬鹿笑いするのはいいことだと思います。この機会にもう一度触れ直してみるのをおすすめします。

Q. 最後にこのゲームに興味を持ってくださるお客さまに向けて一言お願いいたします。

石田さん
すごく極端な部分を持っているし、すごくベーシックな部分も同時に持っているという作品で、振り幅にはかなり厚みがあります。プレイして楽しいゲームだと思いますので、ぜひリリースを楽しみにしていただきたいなと思います。またゲームっていう形になったことで、物語を傍観者、視聴者として楽しむっていう立場から、プレイヤーとして自分が関わっていけるっていうことになるので、より自分の推しキャラクターだったりとか、物語の世界観そのものに深入りできることになると思うので、もう一度ガッシュベルの世界にどっぷり浸かり直していただきたいと思います。

池澤さん
漫画は漫画の、アニメはアニメの魅力があって、きっとゲームはゲームの楽しみ方があると思うんですね。その中で、自分の好きな推しのキャラクターに全てを捧げるみたいな育成をするとかもあるし、いろいろなキャラクターの今まで描かれてなかったり、意外な一面っていうものも見えてくるかもしれないので、ぜひぜひこの世界を遊びつくしていただければと思います。